工房もくもく
常磐線相馬駅近くにある異色の作業所「工房もくもく」。何が異色かというと、建物に入ると目に飛び込むのは「MOKUMOKU」と書かれた大きなフラッグ。ミュージシャンがプリントされたド派手なTシャツも掲げられています。まるでライブハウスのようですが、隣が老舗CDショップの『モリタミュージック』なのであながち間違いでもないのかも。
ここでのメンバーといえば、2台並んだパソコンを操作してデザイン業務を進行中。作業所というよりもスタジオやアトリエといった印象です。実はここはショップで、地域に開かれた窓口のようなもの。とはいえ近隣にあるメインの作業所もまた、文字通りの「工房」として日々ものづくりが行われています。
バッグ、Tシャツ、手ぬぐい、裂き織り、手漉きカード。工房を訪れるとその製品の豊富さに圧倒されます。もくもくと織りをするメンバーがいれば、紙漉き用にミキサーを回すメンバーも。製作するための機材類も、ガーメントプリンターやシルク製版機などが所狭しと並びます。
さながら「ものづくりの楽園」ともいうべき場所をつくったのは東京移転前のハッスル(南相馬ファクトリー)の代表者でもあった佐藤定広さん。4年前から精力的に活動してきました。一般社会と障がい者の接点のつくり方や考え方はいろいろありますが、佐藤さんは自身の得意分野でもある「ものづくり」をそれに据えているのでしょう。
もちろん「ものづくり」による価値の創造は現ハッスルにも受け継がれています。作業から製作、そして創作へ。工房もくもくが描いていく未来が今から楽しみです。
STAFFS GOODS!
「これからも、ものづくりの特徴を生かしてがんばっていきます!」
SADAHIRO SATO