らんだ
モンスターロシモフのドラム
ロックバンド「モンスターロシモフ」のドラムをやって、たまにボーカルもやってる、らんだです。
手足動かして何かやる
震災がきっかけでチャリティを始めました。何かしたい、何かしなきゃと思って、バンドやってるから、3人でやれることないかなと。最初は仙台に行ったかな。ギターアンプとベースアンプ、私はカホンを持って、避難所で演奏したんですけど、「うちらの曲やっても知らないよね」って歌謡曲とか演歌とか、でたらめにカホン叩いて、やったことない曲をやりました。
『また逢う日まで』とか、『今日の日はさようなら』とか、『満月の夕』も練習したりして。郡山の避難所にも行ったんですけど、浪江や富岡の人がたくさんいて、「帰るの諦めてる」という話を聴きました。その富岡の人たちが、帰る最後の日に「あんたたちの曲を聴きたい」と言ってくれて…嬉しかったですね。『on the corner』を演奏しました。
他にも、仙台の友達が車を出してくれて(他所のナンバーの車は色んな事情でまだ走れなかったんです)、三陸の方まで行きました。自分の目でいろいろ見させてもらって自分の耳で色々聞いて自分の身体で色々感じて、動かなければって強く思いました。それで何ができるだろうと考えていた時に、革細工をやっている友達がチャームを作ってくれて、うちらはCD作ろうと。それがチャリティの始まりです。動いたら、ご縁がつながってくるんです。やりたいと思ってるだけじゃ終わっちゃうけど、手足動かして何かやると、こっちに来たらどう?とかつながります。南相馬でもご縁あって、えんどう豆さんでカホンを叩きました。
ロックンロールって転がること
コロナ禍でも、あたし自身は、変わってないんです。なんか最初は凹んだんですけど、ロックンロールって転がることなので、転がり続けなきゃだめだな、止まらないぞーっ!って。ずっとずっと、やろうと思ってます。
音楽活動は、今年も引き続き今のところコンスタントにやれてます。2020年の4〜6月はスタジオも入れるところが1カ所しかなくて、厳しかったんですが、練習して、曲作って、なんとか止まらずやれました。
自分たちだけでやってるんじゃない
お客さんのありがたさを痛感しました。気持ちで、負けられない。音楽って命の交流なんだと改めて思いました。自分たちだけでやってるんじゃない。エネルギーもらって、回ってるものだなと思います。うちらはライブバンドなんで、やってないとダメになっちゃう。ライブは生きるそのものです。ライブハウスも大変です。出る方も、出なくなった人もいますけど、本人が出たくてもご家族の反対があったりとか、それぞれに事情がある。
チャリティは、南相馬のみんな、いつもどうしてるかなと思ってるんですけど、コロナでぜんぜん行けなくなってしまって。障がい者の人たちは特に敏感になってるんじゃないかと、直接持って行くのもなあと。なかなかチャリティと言えなくなってしまいました。みんなが大変になってしまって、協力してくれる人もいるけど、ライブハウスも大変になってしまって。現地に直接持って行くのを信条にしてるので、それもままならないし、チャリティ自体うまくてきてない状況です。持って行くのは難しいけど、直接顔を見て渡したいのがある。
元気でいれば、かならず会えるから
コロナがどうなっていくのか、先が見えない。オリンピックの後も、どうなっちゃうんだろうというのがあります。でもいつかおさまれば、ライブもチャリティもCDも増やして、南相馬にも行ってみんなと演奏したい!くやしい。でも止まってもそこで終わりだから、諦めたらダメだから。みんな元気でいれば、かならず会えるから。コロナがこんなことになって、もうかからないとかできなくなるかもしれないので…最悪、コロナにかかっても、生きててね!
らんださんの気分転換
- 今の一番の気分転換はお風呂です。けっこう長風呂なんです。ぬるいお湯にただぼんやり浸かってたり、マッサージしたり、ドラムのイメトレしたり、色んなこと思い出したり。好きな入浴剤使って、ちょっといいシャンプーして。
モンスターロシモフさんの一曲
- 「あんたたちの曲が聴きたい」とオリジナル曲をリクエストされて避難所で演奏した『on the corner』はこちらから。
モンスターロシモフさんの情報
- Web http://monros1234.boy.jp
- Spotify https://sptfy.com/6iNN
- アルバム『ロッキン懲役十五年』発売中!今秋には『Refresh Cream』発売予定!
インタビューを終えて
激しいパフォーマンスからは想像もできないほどやさしい口調のらんださん。原点にかえって「ロックンロール」「ライブ」の意味を問い直す言葉からは、迷い、そして決意するという、強い気持ちを感じました。えんどう豆さんでライブするときが今から楽しみですね〜
(2021年7月27日 電話取材より)